泌尿器科を受診される際の主な症状は、男女で共通するものもありますが、解剖学的な構造の違い(尿道の長さや前立腺の有無など)により、男性特有、あるいは女性に特有の現れ方をするものがあります。
以下に、男性・女性それぞれの代表的な症状と、その背景にある可能性のある疾患を詳しくまとめます。
よくある症状
よくある症状

泌尿器科を受診される際の主な症状は、男女で共通するものもありますが、解剖学的な構造の違い(尿道の長さや前立腺の有無など)により、男性特有、あるいは女性に特有の現れ方をするものがあります。
以下に、男性・女性それぞれの代表的な症状と、その背景にある可能性のある疾患を詳しくまとめます。
男性の泌尿器科症状の多くは、尿道の長さ(約16〜20cm)や、男性特有の器官である「前立腺」に関連しています。
男性が最も多く訴える症状の一つです。
若い頃に比べて放物線を描かなくなった。
トイレに立っても、実際に出始めるまでに時間がかかる。
お腹に力を入れないと尿が出ない。
40代以降の多くは「前立腺肥大症」が原因です。肥大した前立腺が尿道を圧迫し、通り道を狭くすることで起こります。
排尿後もすっきりせず、まだ溜まっている感じがする状態です。
トイレを済ませて下着を履いた後に、少し漏れてしまう(いわゆる「追っかけ漏れ」)。
前立腺肥大症による影響が強いほか、加齢による膀胱の収縮力低下も関係します。
夜中に何度も(2回以上)トイレに起きる症状です。
前立腺肥大症に加え、就寝前の水分摂取過多、糖尿病、加齢による抗利尿ホルモンの分泌変化などが考えられます。睡眠の質を著しく低下させるため、QOL(生活の質)に直結します。
おしっこをする時に「ツーン」と刺すような痛みがある、尿道口から膿が出る。
性感染症(尿道炎)の可能性が高いです。クラミジアや淋菌などが原因で、特に若い世代に多く見られます。
精巣が腫れる、重苦しい痛みがある。
急激な痛みは「精巣捻転」という緊急手術が必要な病気の可能性があります。鈍い痛みや腫れは「精巣上体炎」や「精巣腫瘍」の疑いがあります。
女性は尿道が非常に短く(約3〜4cm)、出口が肛門に近いという解剖学的な特徴から、細菌感染や筋肉の緩みに関連する症状が目立ちます。
女性が泌尿器科を訪れる最も一般的な理由です。
おしっこの終わり際にキュッとした痛みを感じる。
何度もトイレに行きたくなり、一度の量は少ない。
急性膀胱炎の可能性があります。疲労や冷え、生理前後などに細菌が膀胱に侵入し、炎症を起こします。
女性の約3割が経験していると言われる症状です。
くしゃみ、咳、重い荷物を持った時に漏れる。出産や加齢で骨盤底筋が緩むことが原因です。
急に強い尿意を感じ、トイレまで我慢できずに漏れる。
過活動膀胱や骨盤底筋の筋力低下が主な原因です。
入浴中などに股の間に「ピンポン球のようなもの」を触れる、夕方になると違和感が強くなる。
「骨盤臓器脱」のサインです。膀胱や子宮を支える筋肉が緩み、臓器が下がってきてしまう状態です。
性別を問わず、以下の症状がある場合は早急な受診が必要です。
痛みがなくても尿に血が混じる(無症候性全血尿)場合、膀胱がんなどの腫瘍が隠れているリスクがあります。
膀胱炎が悪化して細菌が腎臓まで達する「腎盂腎炎」の恐れがあり、重症化すると入院が必要です。
左右どちらかの背中や腰に、のたうち回るような激痛が走り、吐き気を伴うこともある場合、「尿管結石」の可能性が高いです。男性に多いイメージがありますが、近年は女性の罹患率も上昇しています。
泌尿器科の診察は、多くの場合「尿検査」と「お腹の上からのエコー検査」が中心であり、最初から痛い検査や下着を脱ぐ処置をすることは稀です。気になる症状があれば、我慢せず早めにご相談ください。
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